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知的障害

1.知的障害とは



 以前は、精神薄弱や精神遅滞と呼ばれていたもので、明らかに平均以下の全般的知的機能(知能検査によるIQ70以下)と適応機能の障害が同時に存在(その文化圏で年齢に対して期待される基準を満たない)し、18歳未満に発症する。桜井(1988)は「出生前あるいは出生後の何らかの原因によって、発達期に知的機能障害が現れ、能力低下や社会的不利を生じ、生活、学習、仕事などの人間関係の営みに支障を来す可能性があるため、医療、福祉、教育、職業等の面で特別な援助を必要とする状態」と指摘している。

 人口の1%程度で、男女比は1.5:1、古くは、魯鈍、痴愚、白痴の3段階に分けられていたが、侮蔑的ともいえる言葉の響きから、軽度、中度、重度、最重度の4段階に分けられるようになった。

  • ①軽度:IQ70以下、精神年齢9~12歳程度
  • ②中度:IQ50~55以下、精神年齢6~9歳程度
  • ③重度:IQ35~40以下、精神年齢3~6歳程度
  • ④最重度:IQ20~25以下、精神年齢3歳未満