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境界性パーソナリティ障害

1.境界性パーソナリティ障害とは



 境界性パーソナリティ障害は、愛情を際限なく求め続け、暴力的なやり方を用いても自分の欲求の充足しようとする障害である。100%の愛情を常に求める。空虚で、耐えがたい愛情飢餓的な感覚に基づく行為といえるが、それは巧妙に周囲を巻き込み、混乱させ、倒錯的であるがゆえに周囲を不快にさせる。それゆえ、いかに愛情が注がれたとしても、境界性パーソナリティ障害が求める自己愛的で、万能的なものになり得ず、本当の意味で満たされることは決してない。

 万能感、破壊性、攻撃性、倒錯性、自己破壊性等の病理構造体の病理面が同時あるいは交代で出現し、不安定で混乱した状態がいつまでもだらだら続くのが境界性パーソナリティ障害の特徴である。