臨床心理学にいる

臨床心理学や犯罪心理学についてだらだらと書き綴るサイト。

気分障害

うつ状態とうつ病、その意味

1.うつの意味 精神分析的には、うつ病にぜい弱な自己愛や低い自尊心を想定する。罪悪感や自己卑下と関連する怒りや攻撃性、現実には存在し得ないような完璧な養育者像を求めるのも特徴的である。要求がましく完璧主義的な超自我が中心的な役割を演じ、同時…

色々なうつ病

1.色々なうつ病 うつ病とされるものはたくさんある。使われている「うつ病」もあれば、すでに使われなくなった「うつ病」もある。 (1)心因性うつ病 心因性うつ病には、狭義の概念と広義の概念がある。狭義の概念は、もともとJ.ランゲが提唱したもので、①…

躁うつ病@気分障害

1.躁うつ病とは 躁うつ病は、統合失調症と並ぶ二大内因性精神病の一つである。躁状態やうつ状態という感情の障害が、はっきりとした周期を持って出現し、通常、経過後に人格欠陥を残さずに完全な回復に至る。以前は感情病といわれ、その両極性に注目して循…

うつ病@気分障害

1.うつ病 古代からメランコリーという名で知られている状態であり、うつ病の語源(depression)は、ラテン語のdepremere(抑える、低下される)である。もともとは、精神機能の減少や障害を表す概念として用いられた。E.クレペリンは、このうつ病を悲哀不安…

気分障害

1.気分障害の成り立ち 気分障害とは、従来の抑うつ神経症や躁うつ病、情動性人格異常など、抑うつや気分の高揚などの気分変化を主とするカテゴリーの総称として、1987年にDSM-Ⅲ-Rで用いられた疾病分類である。後にICD-10においても採用されることになった。…