臨床心理学にいる

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幻覚・妄想

妄想

1.妄想とは 古くは仏教語で「もうぞう」といい、「妄(みだり)なる想像(おもい)。」を意味したが、徐々に一般的な言葉として用いられるようになった。病的に誤った判断や観念で、妄想観念と同義である。ヤスパースによると、①並々ならぬ確信を持つこと、…

妄想性障害

1.妄想性障害とは 妄想性障害は、一般的にパラノイアという表現が用いられる。系統的な妄想形成を主な特徴として、通常、幻覚や統合失調症のような思考障害は伴わない。妄想のテーマとしては、迫害と誇大の内容が混ざったものが多い。 もちろん、妄想は現実…

幻覚

1.幻覚とは 知覚としては体験されるものの、実際はその対象が存在しない心的現象を剌す。エスキロールは、「対象なき知覚」と表現し、あくまでも「知覚」という形態を取った何らかの障害と考えられる。 (1)幻聴 聴覚性の幻覚。単純な音の幻聴である①要素…