臨床心理学にいる

臨床心理学や犯罪心理学についてだらだらと書き綴るサイト。

パーソナリティ障害

演技性パーソナリティ障害

1.演技性パーソナリティ障害とは 演技性パーソナリティ障害は、過度に情緒的で、周囲の注目や関心を要求する行動様式によって特徴づけられる。もともとDSM-2において「ヒステリー神経症」と「ヒステリー性パーソナリティ」の2つに分けられていたが、従来の…

依存性パーソナリティ障害

1.依存性パーソナリティ障害とは 世話をされたいという過剰な欲求のため、従属的な振る舞いでしがみつき、分離に対する強い不安を抱いているパーソナリティ障害である。過剰な助言や補償がなければなかなか自分で決められない。終始、他人の指示に従おうと…

境界性パーソナリティ障害

1.境界性パーソナリティ障害とは 境界性パーソナリティ障害は、愛情を際限なく求め続け、暴力的なやり方を用いても自分の欲求の充足しようとする障害である。100%の愛情を常に求める。空虚で、耐えがたい愛情飢餓的な感覚に基づく行為といえるが、それは巧…

反社会性パーソナリティ障害

1.反社会性パーソナリティ障害とは 破壊性・攻撃性が前面に出てくるパーソナリティ障害が、反社会性パーソナリティ障害である。攻撃性と破壊性は、倒錯的に理想化される。現実的な自我は、病理構造体にからみとられ、本来備わっているはずの超自我や倫理観は…

自己愛性パーソナリティ障害

1.自己愛性パーソナリティ障害とは 万能感が中心的な病理を示し、自己の万能感や誇大性、優越感を必要以上に誇示し、対象を支配しようとするのが自己愛性パーソナリティ障害である。理想化された対象と合体することで、自己愛的な充足に浸り、対象との関係…

回避性パーソナリティ障害

1.回避性パーソナリティ障害とは 引きこもりという病理は、シソイド・パーソナリティ障害に共通するものの、回避性パーソナリティ障害の場合、抱えている不安・苦痛が、シソイド・パーソナリティ障害のような迫害不安や精神病理による不安ではなく、抑うつ…

シゾイドパーソナリティ障害

1.シゾイドパーソナリティ障害とは シゾイドパーソナリティ障害は、現実の不安や苦痛、抑うつ等に耐えられないときにそそくさとシェルターとして病理構造体に引きこもろうとするパーソナリティのことである。病理構造体によって、妄想・分裂ポジションや精…

パーソナリティ障害の本質

1.パーソナリティ障害とは 松木(2016)は、パーソナリティ障害について下記のように述べる。 パーソナリティ障害は、行動の病である。その人の心に抱かれた不安や悲しみ、苦悩、葛藤をこころに置いておき、それに持ちこたえてその含みを考え続けることをや…

パーソナリティとパーソナリティ障害

1.パ ーソナリティ(人格)とは 心理的・身体的な個性を、パーソナリティという。パーソナリティはラテン語のペルソナに由来し、もともとは劇などに使われた仮面の意味であったが、その徐々に変化していった。キケロは、①実際にはそうではないが、他人には…