臨床心理学にいる

臨床心理学や犯罪心理学についてだらだらと書き綴るサイト。

妄想性障害

1.妄想性障害とは



 妄想性障害は、一般的にパラノイアという表現が用いられる。系統的な妄想形成を主な特徴として、通常、幻覚や統合失調症のような思考障害は伴わない。妄想のテーマとしては、迫害と誇大の内容が混ざったものが多い。

 もちろん、妄想は現実から遊離したテーマも多いが、それ自体まとまりを持っており、そのテーマ内において論理的矛盾はみられない。また、妄想以外に目立った異常は見られず、比較的知的能力は保たれている。通常、発症は40~50歳頃であり、妄想は数年かけて徐々に発展し、慢性の経過をたどることになる。