臨床心理学にいる

臨床心理学や犯罪心理学についてだらだらと書き綴るサイト。

2022-08-26から1日間の記事一覧

離人症

1.離人症とは 「自分がいる感じがしない。」といった自我機能の障害や、「外にあるものが全然ピンとこない。」、「そこにある感じがしない。」といった対象意識の障害、「自分の身体が自分ものでない感じがする。」といった身体意識面の障害を、主観的に体…

心的外傷と心的外傷後ストレス障害

1.心的外傷とは 心的外傷とは、個人に、自我が対応できないほどの強い刺激的な体験が与えられることをいう。客観的現実の出来事が原因になることもあるが、心的外傷という場合、個人の主観的な体験がより重要視される。もともと心的外傷という概念は、フロ…

ミュンヒハウゼン症候群

1.ミュンヒハウゼン症候群とは アッシャーが、ほら吹き男爵とも呼ばれるミュンヒハウゼン男爵にちなんで名付けられた症候群。各地を転々としながら多数の病院に入退院を繰り返し、虚偽の多い劇的な症状や生活史を述べる患者の総称で、虚偽性障害、空想虚言…

祈祷性精神病

1.祈祷性精神病とは 森田正馬(1915)が「祈祷性精神症」と命名したもので、平常憑依、神罰、精神感通等の迷信を抱く患者に、祈祷もしくは類似した原因をきっかけに起こる一種の自己暗示性の精神異常定型で、錯乱状態、混迷状態、人格変容状態の3つに分類さ…

妄想

1.妄想とは 古くは仏教語で「もうぞう」といい、「妄(みだり)なる想像(おもい)。」を意味したが、徐々に一般的な言葉として用いられるようになった。病的に誤った判断や観念で、妄想観念と同義である。ヤスパースによると、①並々ならぬ確信を持つこと、…