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ミュンヒハウゼン症候群

1.ミュンヒハウゼン症候群とは



 アッシャーが、ほら吹き男爵とも呼ばれるミュンヒハウゼン男爵にちなんで名付けられた症候群。各地を転々としながら多数の病院に入退院を繰り返し、虚偽の多い劇的な症状や生活史を述べる患者の総称で、虚偽性障害、空想虚言、ポリサージェリとも密接な関係がある。アッシャー症候群や病院放浪者とも呼ばれている。

 多くは急性症状・急性腹症、出血、失神などで入院し、応急処置を受け、患者の述べる病歴には虚偽と真実が織り交ぜられ、病院の治療スタッフとうまくいかずに退院し、また他の病院に入ることを繰り返す。

 ヒステリー、統合失調症、マゾヒスト、パーソナリティ障害などに見られるが、行動において恒常的なパターンをとるためにまとめられた。これらの症状のために病院ではしばしば管理運営上の問題が起こり、治療が困難なケースが多い。