臨床心理学にいる

臨床心理学や犯罪心理学についてだらだらと書き綴るサイト。

発達障害

1.発達障害



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2.自閉症

 自閉症は人をものの「ように」扱 うといわれるが、正確ではない。本当は人をもの「として」扱うのである。生きているものと無生命のものの区別がなく、生命感を実感できないのが自閉症の特徴といえる(参考文献失念)。

3.広汎性発達障害

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4.アスペルガー症候群

 オーストリアの小児科医であるアスペルガ ーが、「小児期の自閉的精神病質」(1944)を発表し、この論文がアスペルガー症候群の原型となった。①社会的に奇妙で不適切な一方的関わり、超絶した態度、自己中心的、深刻な社会性の問題を持ち、②自分の関心あることについては言語表現が豊かだが、話が回りくどく、言葉を反復的に使用し、字義通りに受け取る、非言語性のコミュニケーションが乏しい、③興味関心の幅の狭さと反復的なルーティーン、④協応運動の耒熟さ、⑤常識の明白な欠如などの特徴があるという。

(1)代表的な性格所見

 内気で、受動的な内向型の性格である。普段は温和・受動的であるが、柔軟性に乏しく、自分の考えにこだわる傾向が強い。几帳面で、決まりきったやり方で行動することを好み、予想外の状況になると柔軟に対処できない。結果 的にいらいらしやすく、不安が高まると独り善がりな荒っぽいやり方などで事態の改善を図ろうとする。対人関係では、人付き合いへの関心はあるが、大人しく、受動的で自己表現するのが苦手で、紋切り型の対応を取ることが多い。表情の乏しく、身振り手振りなどのコミュニケーションも下手であり、総じて他者との関係を円滑にするようなコミュ土ケーションのスキルに欠ける。また、対人関係の力の強弱や上下関係などの単純な構造としてとらえ、その役割に沿って行動しようとする。行動の基準や枠組みがなく、自主性や主体性が求められる場では、どのように振る舞えばよいのか戸惑いやすい。
 生真面目で、与えられた課題には、律儀に取り組むが、苦手なことは避けがちで、自分の興味や関心がないものにはそっけなく、意欲的に取 り組みにくい。物事の対応は、熱心にやるか、全く手をつけないかなど極端になりがちで、対応力に欠ける。