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精神分析の性格類型

1.精神分析の性格類型とは



2.口唇性格

 アブラハムによって明らかにされた性格で、口唇期への固着が強く、口唇に発する特徴的な性格傾向のこと。依存的で、愛情欲求を抱き他者からの愛情を手に入れるためには喜んで自分自身を犠牲にする。あるいは、愛して欲しい人に同一化することによって、人の世話をしたり極端に親切にしたりするなど、見せかけの振る舞いに走ることで、依存・愛情欲求の過補償を求める。いずれにせよ、外からの愛情が得られていなければ不安で、自尊心を保つことができない。フロイトは「自己愛的な人格」と呼び、大から愛情と「取る」「受ける」ことにのみ過度の関心を持つとした。

3.肛門性格

 肛門期への固着が強く、倹約、頑固、几帳面を特徴とする性格傾向のこと。エディプス期の自己愛的性格・ヒステリー性格と性器的性格の中間に存在する性格形態。自己確信的で、傲慢で、活発な印象を与えつつも、傲慢で打ち解けにくく、他人に対して嘲笑的・攻撃的、絶えず自分の力を誇示し、確認していないと気がすまない。勇気や冒険心に富み、異性関係においては何人もの女性と関係を持ち、支配することで男性としての自己愛を確信しようとする。発生的に見ると、エディプス期に固着し、去勢不安や自己の弱さ、受け身的な傾向を否認するために過度に自己確信的攻撃的になる。ライヒは、ナポレオンやムッソリーニらを実例としてあげている。

3.マゾヒズム的性格

 自己価値の縮小傾向とマソヒズ的依存が特徴的で、愛情、成功、配慮などを自力で手に入れることができず、依存対象から与えられるべきものであると思い込んだ結果、逆に自分の無力さや弱さを売りにすることで愛情や保護を得ようとする性格傾向のこと。ホーナイは、その背後に激しい敵意が潜んでいるという。フロムは、マゾヒズム的性格を現代人に特有の傾向であり、依存対象である権威と共生的な関係を築くために、自己を捨てようとする傾向と見なした。

4.アズイフパーソナリティ

 「あたかもよい適応をしているかのようにみえる」ところから、「かのような」パーソナリティともいう。完全に正常であるかのような見せかけのよい適応と現実の関係を絶えず維持しようとする傾向や、外界からの信号を素早く把握し、それに合わせるような偽りの同一化、真の対象恒常性の欠如、内的空虚さなどが特徴といえる。