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脳波


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1.4つの脳波

脳波は4つに分けられる。

δ(デルタ)波:0.5〜4Hz未満
Θ(シータ)波:4〜8Hz未満(slow wave)
α(アルファ)波:8〜13Hz未満
Β(ベータ)波:13Hz以上(fast wave)

(1)α(アルファ)波:8〜13Hz未満

1929年にドイツのハンス・ベルガーによってβ波とともに命名された脳波のこと。脳波の中では最も有名で、正常脳波の中ではもっともはっきりとした波形を取る。安静、覚醒、閉眼状態で成人の後頭部優位に最も見られ、左右の差は少ない。

目を開いて精神活動を行うなど精神的な負荷が生じると、α波は減衰する(α波減衰)。そのとき「β波が出てきた。」ように見えるが、実際は、α波の減少に比べてβ波がほとんど減少しないため、相対的に目立って見えるだけで実際は何も変わっていない。健常者にβ波が強く出ることはほとんどない。

α波は、閉眼時に大きく、開眼時には大幅な抑制を受ける。β波も開眼時には多少減少するが、α波よりも目立つ。開眼時にも安静にしているときはα波は見られるが、その傾向は高齢者の方がより強い。ただし、極端に大きい場合は何らかの脳の機能低下が考えられる。

かなりの個人差がある。

なお、大脳は視覚情報の処理に多くのリソースを費やし、それを行う視覚野が後頭部にあることから、閉眼時には他の部分に比べて後頭部の安静度が高くなると考えられる。

(2)徐波(slow wave)

α波よりも周波数が低いという意味で、θ波(のんびり)とδ波(よりのんびり)に分けられる。2つとも覚醒状態にある成人の安静閉眼時にはほとんど見られない。幼少期の脳波、睡眠時の脳波に見られ(α波が消失するとともにθ波が現れ、深く寝入るとδ波に続く。よりのんびりに。)、病的な状態としては、てんかん、脳腫瘍、脳血管障害などの器質性の脳疾患、意識障害などの様々な脳機能障害の際に現れる。

(3)速波(fast wave)

α波よりも周波数が早い波のこと。速波は徐波と異なり、α波とともに出現するが、振幅が通常である。速波は成人の覚醒時に見られるほかに、入眠時や薬物使用時、知的障害や頭部外傷などにも見られる。