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薬物犯とは どうして人は覚醒剤を使うのか?

どうして人は覚醒剤を使うのか?


覚醒剤などの薬物を乱用する人は、アルコール依存症とは異なり、不安定な子ども時代を送った過去を持ち、精神症状に対して「自己処方(self-medication)」として薬物を用いようとする。また、両親との関係に障害があることと抑うつとが、薬物乱用の引き金になる(Vaillant,1988)とされる。


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現在の精神分析は、薬物等の嗜癖行動を自己破壊衝動ではなく、セルフケアの欠損を反映するものと理解している。この欠損は、幼少期初期の愛着障害の結果であり、ある意味、薬物らを乱用することによって自尊心を満たし、対人関係における「欠損」を埋め合わせようとする必死の試みと考えられる。

そういう意味では、「酒を飲まなきゃやっていられない。」のと同じように、「吸わなきゃやっていられないし。」、「打たなきゃやっていられない。」といえるかもしれない。


引用・参考文献



精神力動的精神医学【第5版】―その臨床実践

精神力動的精神医学【第5版】―その臨床実践