強盗とは
強盗とは、「強制的もしくは暴力的により、かつ、または、被害者を恐怖に陥れて、一個人もしくは複数の個人の庇護、管理、統制下から価値のあるものを窃取すること、もしくはその未遂である。」と定義される。アメリカの強盗は、約30%以上が知人によるものである。

強盗は、他の犯罪と比べると格段に自己露呈的な行為で、発覚しやすく捕まりやすいものといえる。金銭を奪う犯罪としては、あまりに短絡的で、非効率的である。実際、集団にせよ、単独にせよ、強盗犯の多くは無鉄砲な形で短絡的に行われるものが多い。一般的な財産犯と比べると、凶悪犯である強盗は、外向的・発散的であり、短絡的・自棄的な色合いが強い一方、その背景には自信欠如や劣等感を根付かせ、自分を引き立てる相手がいなければ安心できないのかもしれない。あえて強盗を選ばずにはいられないところに、財産犯に、粗暴犯にもなれない不器用さと中途半端さ、開き直りがうかがえる。
1.侵入強盗
(1)銀行強盗(=金融関係強盗)

強盗目的で金融機関の建物に侵入するものである。コンビニ強盗などはこれの亜種。金曜日の午前中に多く、過去に銀行強盗をした人が繰り返すとされる。若くて、単独犯。素人の場合は、綿密な計画性はなく、思い立ったときに計画し、借金などの何らかの必要性があって行われる。メディアが描くような、経験豊富な犯罪集団によるものは非常に稀。
(2)上がり込み強盗
強盗目的で日中、屋内に侵入するもの。
(3)押し入り強盗
強盗目的で夜間、就寝中に侵入するもの。
2.非侵入強盗
(1)途中強盗
現金輸送車などを途中で強盗するもの。
(2)おびき出し強盗
口実を設けて被害者をおびき出し、金品を強奪するもの。カツアゲ。
(3)路上強盗
路上で通行人から金品を強奪するもの。引ったくり。おやじ狩り。
3.動機と意味
(1)利欲型
金品欲しさから行うもので、最初から計画的に行う場合と、恐喝などから移行する場合がある。生活苦の切実さはなく、遊び金欲しさに行われることが多い。とはいえ、利欲目的の強盗はコストパフォーマンスが非常に悪い手段であるため、実際には他の理由が背景ある可能性が高い。借金など。
(2)追従型(金魚のフン)

共犯者に誘われるか、話題になって付和雷同的に同調するもの。共犯者への見えが先行し、一緒だからという安心感から行われる。
(3)発散型
自分の不適応感を他者に向けることで解消しようとするもの(投影と行動化)。他者に対して支配的に振る舞うことで、自分の抱えている苛立ちや不全感といったものを発散させようとする。おやじ狩りなど。
(4)闘争型
被害者との間に緊張関係があり、それに基づいて被害者を攻撃し、金品を奪うもの、強盗は行動の結果に過ぎない。