臨床心理学にいる

臨床心理学や犯罪心理学についてだらだらと書き綴るサイト。

2022-08-12から1日間の記事一覧

寄る辺なさ

1.寄る辺なさとは フロイトが乳児の無力さを示すために用いた言葉である。自らの飢えや渇きを満足させるために、他者や環境に全面的に依存しなければならない状態を指す。

欲動

1.欲動(drive)とは フロイトに定義された精神分析的な概念。「心的なものと身体的なものとの間の境界概念」などといわれ、「精神生活に表現される身体的な欲求」とされている。「本能」と訳されることもあるが、生物学的な本能の心理学的な欲求の形での表…

家族ロマンス

1.家族ロマンスとは 本当は「自分は捨て子だった。」、「自分の両親は本当の両親ではなく、自分は高貴な生まれだった。」といった両親との間柄について抱く空想について、フロイトが名付けた呼び名。フロイトは、ランクの「神話と英雄の誕生」(1909)の中…

アクティングイン

1.アクティングインとは 精神分析の治療場面で生じる行動化のこと。言葉の交流が行われているように見えても、実際は内的な対象関係が実演されている状態を指す。転移状況で惹起され、抵抗としての側面と関わりとしての側面がある。レニックは、アクティン…

リビドー

1.リビドーとは リビドーは、フロイトが用いた性的エネルギーの概念である。人間に生得的に備わった本能エネルギーで、発達とともに成熟する。フロイトの幼児性欲論によると、リビドー発達は口唇期、肛門期、エディプス期、性器期へと発展するが、それぞれ…

精神分析の性格類型

1.精神分析の性格類型とは 2.口唇性格 アブラハムによって明らかにされた性格で、口唇期への固着が強く、口唇に発する特徴的な性格傾向のこと。依存的で、愛情欲求を抱き他者からの愛情を手に入れるためには喜んで自分自身を犠牲にする。あるいは、愛して…

精神病

1.精神病とは 精神病とは、精神障害のうち、より重症の精神症状や行動障害を呈する一群の総称である。より軽症の精神障害とされる神経症の対照として用いられることが多い。とはいえ、神経症と同様に精神病も曖昧な概念であるため、限定的に使われている。 …