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心理学用語集 異常性格とは


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異常性格(いじょうせいかく)

人格異常、人格障害(パーソナリティ障害)、精神病質、変質者、変わり者、精神不均衡などとほぼ同義で使われる言葉。パーソナリティ(人となり)の偏りが著しかったり、異常であったりする。

つまり、普通の人とは大きく変わっている。なお、シュナイダーの精神病質人格の概念は、性格の著しい偏りゆえに、自分が悩むか、社会が悩まされるものと定義されている。

ビッグ・ファイブ


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1.ビッグ・ファイブ ビッグ・ファイブ(Big five)は、パーソナリティ特性論の1つの主要な考え方である。5つの特性・次元でパーソナリティを包括的に説明できるというもので、1980年以降注目されるようになった。

5つの次元とは、
1.Openness to experience(経験への開放性)
多彩な、頭の回転が早い、美的感覚の鋭い、飲み込み早い、効率が良いなど。

2.Conscientiousness(誠実性)
勤勉な、誠実な、几帳面など。

3.Extraversion(外向性)
話好き、積極的、活動的、陽気など。

4.Agreeableness(調和性)
温和な、寛大な、やさしい、親切な、有効的など。

5.Neuroticism(神経症傾向)
心配性的、不安になりやすい、悩みがち、動揺しやすい、びくびくしやすいなど。

とされる。ビッグ・ファイブの成立した背景には2つの流れがある。

1つ目は、「語彙アプローチ」で、言葉を分類することによって特性を見出そうとするものである。個人差は言葉に表されるという考え方があり、オルポートやオバーらによる心理辞書的研究にさかのぼる。以後、キャッテルらがその言葉を因子分析することによって基本的な特性を見出す研究に続き、1980年代のゴールドバーグの研究に至るまで5因子構造が繰り返し報告されるようになった。

2つ目は、「質問紙アプローチ」で、理論や仮説に基づいてパーソナリティの特性を構成し、その特性に関するデータから確認しようとするものである。1960年年代になると、個別に開発された尺度をまとめ上げ、共通する因子を見出そうとする動きが現れた。アイゼンクによる「内向性ー外向性」と「神経症的傾向」という2つの因子(後に「精神病質傾向」を入れて3次元にした)が広く確認されたのもこの頃である。その後、より包括的な特性を探索する中で、実証的なアプローチからも5因子でパーソナリティの説明ができることが明らかになり、ビッグ・ファイブという考え方が一般的になった。現在は、マックレーとコスタの5因子モデルに収束されつつある。

特性論は、無理に少数のタイプに分類せず、個々の特徴を性格に測定できる一方、その人の性格の全体像をとらえることができず、寄せ木細工的な印象を与えることになる。

結局、どういう性格なのかわかりづらい。


脳波


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1.4つの脳波

脳波は4つに分けられる。

δ(デルタ)波:0.5〜4Hz未満
Θ(シータ)波:4〜8Hz未満(slow wave)
α(アルファ)波:8〜13Hz未満
Β(ベータ)波:13Hz以上(fast wave)

(1)α(アルファ)波:8〜13Hz未満

1929年にドイツのハンス・ベルガーによってβ波とともに命名された脳波のこと。脳波の中では最も有名で、正常脳波の中ではもっともはっきりとした波形を取る。安静、覚醒、閉眼状態で成人の後頭部優位に最も見られ、左右の差は少ない。

目を開いて精神活動を行うなど精神的な負荷が生じると、α波は減衰する(α波減衰)。そのとき「β波が出てきた。」ように見えるが、実際は、α波の減少に比べてβ波がほとんど減少しないため、相対的に目立って見えるだけで実際は何も変わっていない。健常者にβ波が強く出ることはほとんどない。

α波は、閉眼時に大きく、開眼時には大幅な抑制を受ける。β波も開眼時には多少減少するが、α波よりも目立つ。開眼時にも安静にしているときはα波は見られるが、その傾向は高齢者の方がより強い。ただし、極端に大きい場合は何らかの脳の機能低下が考えられる。

かなりの個人差がある。

なお、大脳は視覚情報の処理に多くのリソースを費やし、それを行う視覚野が後頭部にあることから、閉眼時には他の部分に比べて後頭部の安静度が高くなると考えられる。

(2)徐波(slow wave)

α波よりも周波数が低いという意味で、θ波(のんびり)とδ波(よりのんびり)に分けられる。2つとも覚醒状態にある成人の安静閉眼時にはほとんど見られない。幼少期の脳波、睡眠時の脳波に見られ(α波が消失するとともにθ波が現れ、深く寝入るとδ波に続く。よりのんびりに。)、病的な状態としては、てんかん、脳腫瘍、脳血管障害などの器質性の脳疾患、意識障害などの様々な脳機能障害の際に現れる。

(3)速波(fast wave)

α波よりも周波数が早い波のこと。速波は徐波と異なり、α波とともに出現するが、振幅が通常である。速波は成人の覚醒時に見られるほかに、入眠時や薬物使用時、知的障害や頭部外傷などにも見られる。